最初に受けたかった歯科治療(6)

◆2018年1月24日 10回目・右上14番(1回目)
この歯から神経のない歯に入りました!
噛み合わせ上、かなり悪さをしているどうしようもない歯という事で、第一優先になりました。
既に根の治療をされて、クラウンになっている歯です。
先ずは現在の被せ物を除去するために壊していきます。
そして仮歯の作成。
この仮歯がまたしても、これまでの常識を覆すものでした。

見積もりによると、プロビジョナルを2回に分けて作る事になっているのですが、最初の仮歯はとりあえずのもの、2回目はムシ歯と歯周病治療が終わって、矯正治療をするためのものということ。これほど丁寧な仮歯作成をこれまでに受けた事がないので、全く想像が出来ていませんでした。
この先生は仮歯であっても脳に異常を感知させるものであってはいけない!というこだわりで、レジンを使ってご自分で形成されます。型を取ってその場で精巧な仮歯を作ってしまうのです。

これまでの歯医者さんでの仮歯はとりあえず蓋をするだけの適当ななものでしたが、先生のモノは技工士さんが作ったもの、という出来栄えで、どれだけ私の本来の歯の型を再現出来るか?と咬合面の再現にも挑戦して下さいます。

長年の経験で、既に無いモノを「きっとこんな感じだったのだろう!」と想像して作るわけです。

これは「仮の歯」というレベルを完全に超えていますが、材質や先生の目指す治療レベルからいうとあくまでも「仮の歯」なのです。
出来上がった仮歯を接着して第1回目は終了しました。

◆2018年1月29日 11回目・右上14番(2回目)
さて、いよいよ大事な部分の治療です。
私の根っこの治療は全てマイクロスコープを使用していないものです。

いつ行ったかの記憶も記録もありません。
今回、思い切って歯の治療をしようと思った理由の一つに、この被せ物をしている歯の中が怪しい(笑)という感覚がありました。

波動が低いというか、全部取りたい気持ちというか、上手く表現出来ませんが…。


それは開けてみて、大正解(^-^)vとなりました。
中は虫歯菌の大繁殖で、真っ黒。「なんでこんなに汚いのか!信じられない。日本の歯科治療はやっつけ診療。その場限り。菌のコントロールもせずに埋めてしまえばそれでいいなんて、全く無意味。菌を残したまま埋めればこうなるのは当たり前。まぁマイクロスコープがない時代なら仕方なかったのかもしれないけど、それにしても…」と嘆きながら先生は根管治療のやり直し。


高山の先生のサイトや本でも、いい加減な治療のせいで、詰め物を外したら、中が真っ黒、という話は何度も出ていたので、「あれか!」と思いながら、口を開けていました。
ラバーダムをし、マイクロスコープと専用の器具で時間をかけて、丁寧に根管を探っていきます。
私の根管治療はX線で見る限り、全て長さが足りず、ちゃんとされていないという予想で、しかも写っている本数も足りていないようでした。

今までX線を取った歯医者でそんな事を言われた事はありませんので、歯科診療の世界って何なのかなぁ、患者の方が言わない限り教えてくれないというのは専門家として親切なのか⁉︎と考えさせられました。
X線での根管の長さや、根の形(1本か2本かとか)は、もう私でも分かるようになりましたから、お勉強している方なら当然気付けるところだと思います。
最初に根管治療をするのと違い、時間が経ってしまった根管を掃除したり、探ったりするのはとても大変な作業なようで、経験と勘と腕が必要だと感じました。

この先生に当たって本当に良かった〜(*≧∀≦*)と心の中で喜びつつ、何とか上手く最後まで届いて、根管が見つかりますように!と祈ります。
根管治療は生きている細胞ギリギリのところまで行うので、敢えて麻酔はせずに、掘り進めていく先生に「止まり!」という合図をしなければいけません。私の感覚も必要な共同作業なのです。

初めてのことなので、最初はどのくらいの感覚でストップをかけるのか?わかりませんでしが、ツンツンしてきて、この痛みは我慢出来ないかも⁉︎という鋭い痛みが来た時が止め時だとわかりました。何故かというと、治療後X線で確認した時に弱い痛みだった方は掘りが足りず、ズキっときた方は合格の長さだったからです。
何事も経験しないとわかりませんね〜。
先生のアシスタントの方は、根管治療した歯が1本もないらしく(この歯医者さんに通っていた患者さんで、アシスタントになった方らしいので、幸せな方です)、お痛みがあったら教えて下さい!と言っても、実際にはどんな感覚かはわからないんですよねー、と呟いていました。


レーザーも使ってムシ歯部分を出来るだけ除去し、次亜塩素酸で消毒殺菌。

仮歯をセットして、2回目は終了です。

◆2018年2月6日 12回目・右上14番(3回目)
この歯2回目の根管治療です。根っこ部分を突いて刺激しているので、ちょっと痛くなるかも⁉︎との事でしたが、初めてのことなので、どの程度の痛みなのか?検討がつきませんでした。

前日の夜はちょっとどころかかなり痛く、疼くような痛みがあり、それを伝えます。
先生は念入りに根管部分をチェック。「何でこんなに真っ黒なのかなぁ〜、何か原因になることがあるはず…」と呟きます。
そして、その原因を奇跡的に発見!!
何と、抜髄後、歯根管ではないところに杭を打ち込んでいた様子。歯根管と歯根管の間という話。「こんなのが出てきたよ〜」と言って、破片のようなモノを見せてくれました。その周囲が真っ黒で、炎症がスゴく、出血もあり、大変な事態になっていたようです。
埋められていた歯根管も発見し、全てキレイに充填して下さいました。
で、仮歯をセットして、痛みが出たりしないか?様子を見ることでひとまず終了です。


「これで何年持たせられるかわからないけど、出来れば20年、いやその倍は持たせたいよね。歯は治せないんだけど、治ったと脳に思い込ませる治療は出来るからね。」
「歯医者はこんないい加減な事をしてはダメなんだ。ムシ歯菌のコントロールもせず、適当な処置のまま蓋をして、見た目はキレイに仕上げる。こんなのは治療したとは言えない。その後その患者さんがどうなろうと関係ない、その場凌ぎの事をやっちゃダメなんだよ!」と、先生のお言葉。

本当にその通りです。


もちろん、マイクロスコープのない時代の先生が見えなかったのは仕方ない。
でも、カルテがあって、責任感のある先生なら、「あなたの歯髄治療はやり直した方が良い」と連絡をするくらいのことがあってもいいかもしれない。
私はこの先生のところに来れたから、ひとまず抜歯は逃れたけど、普通の歯医者さんなら間違いなく抜歯され、インプラントか義歯になる症例でしょう。

私の母は治療した歯が疼いて我慢出来なくなって、歯医者さんに行ったら、もうどうしようもないから抜きましょう!と言う歯が何本も出て、結局上は全部義歯になったのです。

私のように中途半端な歯髄治療が60台後半になって結果、中でひどい炎症を起こしてしまったのです。かわいそうに…。多少なりともお金と時間をかけて治療して来た結果、歯を失ったのです。

この事から学んだ事。
現段階で治療は、最低限、マイクロスコープとラバーダムを使用して、保険外で行う歯医者さんで行うべき。腕に多少の差があっても、肉眼&術野を確保せずに行う先生よりはよっぽどマシ。
私達患者には見えない部分だけど、将来の歯の寿命を決める大切な処置。お金はケチるべからず。この先生のように、顕微治療が出来る歯医者さんなら、多少のムシ歯で抜髄する事はないと思います。
現に私は2本、歯髄まで穴が空いたムシ歯がありましたが、先生の処置のおかげで、痛みや問題はなく過ごしています。
抜髄すると歯の寿命は短くなるので、出来るだけしないに越したことはありません。

◆2018年2月6日 クリーニング2回目
そろそろ(3ヶ月に1回?)クリーニングの時期なので、と、この日は午前と午後で予約を入れ、歯科デーでした。
指導とグッズのおかげで磨き残しはだいぶ減っていたそうですが、歯周ポケットの中が未だお掃除出来ていない状態、と。

歯周ポケットはフロスでしか掃除出来ないとの事で、おススメのフロスを教えていただき、使い方も初めて習いました。
切って使うタイプは苦手だったので、Y字型のモノを使って来たのですが、仮歯の部分は、上に抜くのではなく、手を放して横から抜かないといけないとの事で、先ずはカットする理想の長さから教えてもらい、フロスのかけ方を教えてもらいます。
それは私がやってきたのとは全然違うやり方でしたー!

見よう見真似でやってもダメだったんですねー。うーん、ショック(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
でもこれからは頑張ります。

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