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最初に受けたかった歯科治療(15)

◆2018年5月30日 23回目 左下35番
診療前日、歯間ブラシ使用中に歯がかけた気がしていましたが場所が特定出来ず、当日の朝パンを食べていたら、硬いものが舌に触り、右上14番の仮歯の損傷が発覚。

診療日で超ラッキーでした(^-^)v
…という訳で、予定変更で、先ずは14番の仮歯修復からです。
先生の見立てによると、治療が進み、噛み合わせ調整がなされて、歯が左右に動くようになって来たため、この歯に力が加わったとのことで、先ずは土台を少し削ります。それに合わせて仮歯の方もしっかり固定されるよう、内側部分をレジンで形成、そしてかけた外側口蓋側形成をし修復完了です。とはいえ、マイクロスコープを使い、芸術的センスでの修復なので、これに1時間半ほどかかりました。

やっと本日本番の35番の歯に取り掛かります。長い間仮歯のようなプラスチック素材で形成されたこの歯は、保険内の銀歯だったのを、長崎のおじいちゃん先生が好意で白い素材で作り直してくれたものです。もう15年位前の歯です。先生曰く、普通はどんなに長くてもこの素材では5年しか使わない!と。
隙間が空き、セメントが流れ出し、プラークが中に入っているので、虫歯になっていることは確実だそう。
そのまま外れるかと思ったら、意外にしっかりと接着されていたため、壊すことに。0.9mmという細い器具で壊していきます。
余談ですが、この歯を外す道具にも先生はこだわっていて、何種類も揃えているそう。この私の被せものは35年前に製造中止になった金具で、下にネジがついているもので、それを使えば外せるんじゃないかと判断し、アシスタントの方に、「こういう時のためにメーカーに在庫があるうちに取り寄せておいたんだから持って来てよ〜。」と指示していました。必要な道具でも、先生にように使いこなす方がいないと世の中から消えていくのですね。残念です。
外側の白い部分を壊して露出したのは金属の土台。

「いやぁ〜、嬉しくないものが出たなぁ、こういう治療の仕方は15年振りくらいに見たよ。」とのこと。土台の形を少し整えてから、先ずは仮歯を作成することに。
この歯は本来外に向かって生えていたものを、無理矢理内側に向くよう被せものを作られていたそうで、元の傾きでの仮歯を再現するのに、またスゴい時間を要します。1時間以上かかって先生としては50点くらいの仮歯がやっと完成。第1段階仮歯の状態は短い期間なので、素人的にはそんなに力を入れなくても良い気がしますが(今までの歯医者さんは超適当に作っていましたから)、先生は「身体が異常だと感知したらとにかく色々なところに支障が出るから」と、少しでも私の日々が楽になるように!と頑張って下さるのです。ここの仮歯作成は決して安くないのですが、ここまでこだわっていただくと金額の価値がわかります。日本にこんな治療を出来る方が何人いるのか?というレベルな気がしています。
「今の段階ではコレが精一杯なのか〜、残念だけど仕方ない」
「でもやっとメインのエンド(根管治療)に入れるぞ!さ、やるぞ!」と先生は気合いを入れ直します。それもそのはず。ここまでで、既に3時間ぶっ通しで、非常に細かく困難な治療をこなしていらっしゃいます。途中、コレはあと何分で終わらせるぞ!とか、何時までに仕上げるぞ!とか、自分の中で目標を定め、3分過ぎた〜!とか言いながら頑張って下さいました。
「本人の残歯の壁が非常に薄いし、割れないように金属だけ取り除くのは厄介だなぁ。」「でも仕方ない!根っこの治療をするためにはやるしかない!」と先生はいつものようにブツブツと状況説明をしながら治療を進めていきます。
私は「今日も難しい状態みたいなので、宇宙の神さまお力をお貸し下さい」とお祈りし、上手くいっている状態を頭の中でイメージして応援します。
皆んなで息を止め、慎重にスゴイ集中力で金属を取り除く作業がスムーズに成功!
この金属は有害なので、削ったカスを飲み込まないよう細心の注意を払い、うがいをします。
そして、先にダイヤモンドの付いた掘る器具で治療開始です。アシスタントの方が他の器具を用意していたら、「虫歯だらけなんだからこんなんじゃ無理だよ。ダイヤモンドじゃなきゃ。」と言っていましたので、完璧な治療のためには道具が必要な事がわかります。
またしてもほとんど真っ黒なう歯状態らしく、虫歯菌のにおいがしてきます。
意外にもスムーズに根管治療が進んでいきます。下まで貫通し、炎症が凄かったので出血も見られます。歯にはスゴいヒビが入っているようです。
途中検知機の音⁉︎がしなくなり、接触が悪いなぁと先生は言っていましたが、虫歯菌部分を出来るだけ取り除いて、閉じようとマイクロスコープを動かした瞬間に、隠れていた大量の虫歯菌の感染を発見((((;゚Д゚)))))))
ヒビの中がスッゴ〜い虫歯になっていたようです。音がしなくなったのもこのせい。
全部取ろうとすると歯を抜かないといけない位の虫歯だったので、もちろん全部は取りきれませんが、次亜塩素酸で出来る限り持続消毒をし、今日のところは蓋をして完了です。
「いや〜、見逃さなくて良かった 。こういう事ってあるんだなぁ。マイクロスコープを動かして良かったよ〜。」と、先生。
どうも運に味方してもらっているようです(^^)v